この日は別公演追い込みの為、演出不在。
よってザキ有馬演出代行で稽古を進行しました。
演出不在の日で何をやるのかといっても、すでにある程度タイガーメソッドとも呼べるような形式が確立しており、演出から稽古についての方針を貰っている。
何より元々、実は役者ではなく作演志望の演出助手で入団したザキ有馬。
7年前からの経験を生かし、采配する方は特に困らず進行。
返し稽古前のアップはほぼすでにパッケージングが出来ています。
ラジオ体操、からのダンス練、柔軟、発声。
およそ40分ほどかけたのち本稽古へ。
この日は前回ついた殺陣稽古のブラッシュアップを中心に進行しました。
本作「ファイアフライ」には大きく2つの殺陣シーンが設けられます。
作品全体は3幕構成。
そのうちの2幕目と3幕目に、テイストの違う殺陣が和泉先生によってつけられました。
2幕目は荒々しい花火職人たちの喧嘩。
一方3幕目はどこかコミカルな、アクション映画をモチーフとした立ち回り。
この日は先日ついたばかりの3幕目前半を繰り返し繰り返し稽古。
若いオーディションメンバーを中心とした立ち回りのため、全員のベースを揃える必要があると判断。
ただひたすらに3幕殺陣の返し稽古をこれでもかというほど繰り返しました。
殺陣の手を分解すれば、殴る・蹴るの繰り返しですが、どこから、どういう心情で、何をきっかけにかかるのか、
それらを作るのは全て殺陣師ではなく俳優の仕事。
これは台本でも然り。
セリフは台本によって決められていても、その間の隙間、セリフを聞くときやセリフの間の機微は俳優に委ねられます。
台本だろうが殺陣だろうが(あるいはダンスだろうが)、俳優は俳優の仕事を全うすべし。
数を重ねることでパフォーマンスとして精度、熱量を上げていきました。
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以上、ザキ有馬による演出助手・代行稽古場日誌でした。
ちょっとインテリジェンスある感じに見られたいので、小難しく書いちゃいました。